プチずん断ち

 

 タイトルまんまの日記です。種類によって、桜の咲く季節がやってきましたね。昔から桜は大好きな花でしたが、今年はより一層思い入れが違います。

 

 さて、こちら、ほんとにただの日記、備忘録です。いつか宝塚歌劇に興味を持って、「もしやこの感情……あの人は……ご贔屓様!?」と思うきっかけがあった人に何か共感できるところがあればネットの海に投げておこうと思い投稿しました。

 

 

 

 半年に1、2回観劇……ぐらいのゆるい宝塚ファンをしていた時代がありました。我ながら信じられない……

 BS放送や母のお友達さんから貸していただいたDVDを観る時期を経て、2019年の月組さんが初観劇。コロナ禍となり足は遠のきましたが、ご縁と予定が合えば月組さんと星組さんの公演に運ぶ日々。

 当時からゆるく応援していた方を下げたいわけではないのでここでお名前を出すのは控えますが、好きなジェンヌさんはこの頃からいました。それでも贔屓という呼び方には歴々の宝塚ファンの皆様の想いが詰まっていることを感じていたため、そのように呼称することは控えてゆるりと好きでいました。

 

 先日スカステ1stランを果たした2022年の宙組公演『NEVER SAY GOODBYE』で初めて宙組さんの作品を劇場で観劇したことにより、私の生活は一変。(このあたりは別の記事に事細かに書いてますので、もしご興味がありましたらご参照ください。)

 

 今日まで概ね1年の間、桜木みなとさんのことを思い出さなかった日は1日たりともありませんでした。

 自分の中の、圧倒的頂点。数字や評判やその他もろもろで他のジェンヌさんと比べること自体がそもそもナンセンス。気がつけば私の脳内の玉座で当然のようにくつろいでいらっしゃったずんさん。程度の差こそあれ、自分の中のさまざまな瞬間が、ずんさんを軸に回っていくような感覚。今日もお稽古を、公演を頑張っていらっしゃるんだろう、だから私も頑張ろう……そう心の中で呟いて勤怠カードを押し付けた回数は両手両足ではとても足りません。好きとか尊敬とかのシンプルな言葉だけではまとめられない、私の語彙では語り尽くせないほどの幸せな言葉でにえたぎる感情。あぁこれは私の中でもうご贔屓様と呼んで差し支えない。そう思いました。もちろんこれは、私の中で限定の話ですので、個人の見解です。私が私の使う言葉を、私の中の定義で決定しただけの話です。

 

 色んなことを考えて、ずんさんが好きだなぁと思い出に浸って、もっと早く出会えたらと何度も涙して、劇場であふれるほどの幸せを受け取って、毎日を生きるパワーをもらって。こんなに愛してもらって愛させてもらっているけれど、私の人生と貯金と収入の全ては捧げられない。それが私の出した答えでした。

 不義理に感じる方もいらっしゃるかもしれません、「100%捧げないならご贔屓様って呼ぶな!」というお考えの方ももちろんいらっしゃるでしょう。嫌な思いをさせてしまっていたらごめんなさい。ブラウザを閉じていただき、ブロックなりリムーブなりでご対応いただけますと幸いです。

 

 仕事も私生活も頑張る私で、「その時その時の割ける範囲の」私のリソースを全部ずんさんに向けたい。人と比べるんじゃなくて、私が私とずんさんに胸を張れる私かどうかを基準にしよう。貢献と呼べるような形で応援することは出来ないけど、プラスな言葉をたくさん届けよう。宝塚ファンとして色んなものを観たり聴いたり見たり聞いたりする中でモヤモヤする度に、こう思い直して自分を取り戻すようにしています。

 

 

 

 長い前置きでしたがそういうわけで、とにかくこの概ね1年間は『ずん』がとどまるところを知らずに私の心の体積をガンガン独占していったわけです。

 落ちたての沼に自らずんずん沈んでいったので当然の帰結なのですが(笑)あまりにもノンストップだったので本当に凄まじい勢いでした。もちろん潮の満ち引きみたいなものはありましたが。ずんさんに拍手。一級遠洋漁業漁師。そしてそれはそれとして、仕事も好きでがんばりたい、家族も友人も大事に過ごしたい、そんな私が今日まで変わらずにおりました。

 

 

 そんな折、私事ですが組替え【転職ではなく勤務状況がガラッと変わるの意】が決まりまして。今の組(概念)の皆さんには本当にお世話になり、また組替え先(概念)でも気持ち新たに頑張りたいという気持ちが強く芽生えました。

 

 そこで、仕事に気持ちを集中したい期間は『プチずん断ち』をすることにしたのです。

 全く情報を断つとか、待受や部屋に飾ってある写真を変えるとかまではしませんが、ずんさんのたくさん出ている映像や新規の情報を見るのを控えてみる。歌を聴くのは少し遠ざけてみる。もちろんベースとしてはずんさんにパワーをもらい毎日頑張っているのですが、思考のチャンネルを宝塚に(正確にはずんさんに)回しすぎないように、仕事のチャンネルにすぐ替えられるように。そんなイメージです。

 

 そして概ねひと月。

 カジノロワイヤル初日を目前になんとか公人としての己のメンタルが整ったので、私人のわたしがのそのそ起きてまいりました。それが丁度、今月頭に発売された『anan2338号の包みを受け取ったタイミング。

 

 ……プチずん断ち、実はちょっと「私よ、あわよくばこれを機に落ち着け」と思いながら取り組んでたんですよ。好きすぎるだろ、と。惚れたら火傷するタイプの男(役)の沼にずんずんはまっていった自覚があったので。俺に惚れると火傷するぜ!ってどこかのずんさんおっしゃってましたし。好きだけど離れた方がいいかな?みたいなの人間たまにあるじゃないですか、二律背反ってやつです。というわけで、物理的に距離取れば落ち着くんじゃん?と少し思ったり。

 

 落ち着くわけがなかった。そう思い知らされました。

 久しぶりに新規ビジュアルの最新ずんさんを目の当たりにした第一声はほとんど「「「悲鳴」」」。

ツイッターで書いたとおり「初期の赤緑のポケモンの鳴き声」みたいな音声が出て雑誌を静かに閉じる私。開くとそこにいるイケイケなずんさんとスマートなずんさんとエキサイティングなずんさん。記事はもちろん皆々様お買い求めの上すてきなお言葉をたくさん浴びてくださいませ。私は「大好きだなぁ……」としみじみ思いました。まだ一回読んだだけでじっくり読めていないので、改めて読もうと思います。

 

 そうこうしていると『歌劇』3月号が発売。色々ありまして昨日ようやく手元にきたのですが、ポートレートで脳が沸騰。ポスカください。好みすぎてどうにかなるかと思いました。カッコよさメインでかわいさも添えてあってやんちゃさもひと匙入っていて色気…………何の話をしているんだろう。マカゼイズムのお写真ももちろん、えと文でイヒイヒ笑わせていただいて、組レポで合掌。2部あった方がいいかな。買おうかな。

 

 

 プチずん断ち、仕事面とのコントロールには良かったのですが、久しぶりに浴びた時の破壊力に耐えられませんでした。また繁忙期に定期的に取り入れたいと思いますが、プチずん断ちしてもずんさんへの想いが落ち着くことはないようです。報告は以上です。

 

 

「ずんさんの何かを観賞する」ことを「ずんする」と動詞化し、動名詞と扱った上で略称として「ずん断ち」と呼称しています。敬称略。