御心に触れて



 桜木みなとさん、という方に出会いました。


 恐れ多くも「ずんさん」とここでは書かせていただき、またTwitter等でも呼ばせていただいています。というのも、ファンの皆さまが「ずんちゃん」と呼んでいらっしゃるのが好きでして。あたたかいずんさんファンの皆さまが、ずんさんを愛おしく呼ぶその呼び方が好きで……新参者として不躾であることを承知の上で、謹んでお呼び申し上げたいと思いました。ちゃんを付けるのは忍びないので、さん付けで……!


 2019年月組公演を見てからゆるい月組ファンだった私が、念願の宙組初観劇でずんさんに沼落ちした経緯は別の記事にまとめさせていただこうと思うのですが、ここではずんさんを好きになってから知った尊いあるものについて語らせていただきます。






 宙組東京公演『NEVER SAY GOODBYE』を観劇し、たった一度の3時間で右足をアギラールに、左足をフィナーレずんさんに捕まれ見事な沼落ちを果たしたわたくし。公演後のキャトルでまずネバセイの舞台写真を複数購入、私を宙組公演に連れていってくださったフォロワーさんと(三密を避けて)語らい介護してもらった後、その日から自宅にある過去のグラフ、歌劇、ずんさんが出てる公演や番組を漁りに漁る日々を送り衝撃を受けたのが、


 なんて、ファン想いな方なんだろう……ということ。


 他にも「桜木みなと」さんに対する感想は有り余るほどあるけれど、ひとまずただこの一言について話させてください。


 もちろんどのジェンヌさんも、都度ファンの方への感謝のお気持ちを述べていらっしゃる。けれど、ずんさんの文章の端々から滲み出るファンの方々への愛の深さに心が震えたのをよく覚えています。

 そして、桜木さんが「ファンの方」と発する時、(もちろん本当は長くお支えなさっている特定のファンの方のお顔を思い起こしていらっしゃるのかもしれませんが、それはそれとして)受け取る側のわたしには「ファンという群体」、「桜木みなとさんを愛する全ての方」がそこに含まれているんだと受け取ることができるような感覚があって……。私がずんさんのファンになる前の記事なのだから確実に自分込みでの“ファン宛て”ではないのに、自分さえも含まれてるように感じられて。その深くて広い愛を感じては頬を涙が伝い、紙面を濡らさないようにぬぐうのを繰り返しました。






 そしてもう一つ、ここ数日わたしが強く実感していることがありまして。


 桜木さんを応援していらっしゃる皆さまのこと。ずんさんファンの皆さま。


 新規も新規、沼に落ち立てでジタバタしているわたしにお優しいのなんの……!!!
 ずっとライトな月組ファンを公言して他の方々を細々と応援していたわたしが、一度の宙組観劇で滑り台のようにずんさんを好きになってしまい、戸惑いながらもDMで語らせていただいた方。
 自身の言動がずんさんのイメージに影響する可能性への覚悟が決まり、お名前を出して好きになったことを公言し繋がらせていただいた方。
 どなたも優しく受け入れてくださり、「ずん沼は楽しいよ!!!」「抜け出せないよ!一緒に楽しもう!!」とあたたかい言葉をかけてくださいました。これまで他ジャンルで様々おたくをしてきた私ですが、新規に優しい沼は長続きすることをよくよく承知しております。


 そして色々お話しする中で、ますます感じた「ずんさんのファン愛」。お忙しいはずなのにすごいなぁ、と聞いているだけで涙が滲む数々のエピソード。そして皆様の「ずんさん愛」。もちろん人それぞれ、厳密にはご贔屓様に抱く感情や応援の仕方は違うと思うのですが、それでもどなたもずんさんの色んな一面を愛して、応援していらっしゃることがよく伝わりました。この場をお借りして、たくさんの貴重なお話しを伺い心温まらせていただいたことをお礼申し上げます。






 最後に。

 ここには仔細は書けないのですが、ずんさんはご自身のファンの方々を信じていらっしゃるんだな、と感じることがありまして。


 ずんさんご自身がファンの皆さまを信じて、そして「自分を少しでも好きになってくれた人」までも広い御心で信じていらっしゃる。特に後者はとてもリスキーなのに、そうじゃないと出来ない。ご自身を「好きだ」とおっしゃる方々のことを遍く愛して、信頼なさっているんだ……と涙が止まらなくて。大きな器で、覚悟で、きっと、信じていらっしゃる。

 ……そう思う出来事がありました。その御心に触れて、私は一つ、私の中ではとても大きな大きな決断をしました。


 ずんさんがこんなにもファンの皆さまを信頼なさっているのは、今までずんさんを支えて来られた皆様の行動の積み重ねに他ならないのでしょう。ファンの皆さまが清く正しくお支えして来られたからこそのご信頼なのだと感じました。「いやいやどの立場でそれ言ってるの?」って言葉ですが、ずんさんにも、ずんさんをこれまで長くお支えしてくださったファンの皆さまにも感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。


 ずんさんのことを好きだと公言した私も、その「桜木みなとさんのファン」の末席の一部に加わることを強く自覚し、ずんさんの芸名を襷のように掛けているつもりで劇場とタイムラインに足を運ぶことを心掛けようと思います。今まで悪さをしていたわけではありませんが(笑)、より一層劇場内での観劇マナーを気をつけること。お名前に泥を塗らないよう胸に刻みます。







 そしてここからはますます、ただの私の誓いと独り言なのですが。

 私が納得できる私でずんさんに会いに行くことを心がけます。身の丈に合わない無理な応援をして本職を疎かにすることなく、周りの大切な人を大事にすることも忘れずに、その上で大好きなずんさんを目一杯応援したい。プロとして命を懸けて舞台に立つずんさんに、ひとりの社会人として胸を張れる私で会いに行きたい。


 たいへんおめでたいプラス思考の持ち主な私にとって、導かれるようにこの4月に出会えたことは運命としか思えないタイミングでして。私が「仕事も私生活もどちらも頑張りたい」と心から思える私になれるまで待っていてくださったんだ、と自分の中で位置付けていて。私にできるペースの応援にはなってしまいますが、私を迎えに来てくださったずんさんにとって、ゼロよりはプラスになるなら。その心構えでもお許しいただけるなら。……いよいよ次なる沼のこともしっかり検討したいと考えています。


 出演なさっている番組や掲載誌を楽しく拝見し、お手紙を書いて、観劇できるように仕事を頑張って、お金をかけるところを見定めて、できる限り劇場に足を運んでずんさんに会って、本当に心身だめなときはちゃんと休んで、周りの大好きな人たちと過ごす時間も大切にして、また仕事に励む日々。そんな毎日を送れば私の人生は最高になる、そんな予感を信じてしまっていいのでしょうか。


 なによりまずは今までのずんさんをゆっくり知っていって、ネバセイの余韻を抱きしめて、これからのずんさんにたくさん会いに行けるように仕事も私生活も頑張ろうと思います。


 ずんさん、そしてずんさんファンの皆さま。素敵な出会いに大変戸惑いながらも、私もその尊い皆様に加わらせていただきたいと思っています。不慣れゆえご迷惑をお掛けすることも多々あるかと存じますが、自分の気持ちに素直に、熱く、応援していく所存です。不束者ではございますが、どうぞよろしくお願い致します。



 桜木みなとさんと、ずんさんを愛する全ての皆様。そして宙組の皆様と宙組ファンの皆様、宝塚歌劇団を愛する皆さまのますますのご健勝とご多幸をお祈りし、結びといたします。